Diary of bicycle life

JCF Japan Series Sena XCO Final

何故走るのか?
会場でアップを始めるまでの長い待ち時間に考えた
そっと目を閉じてこの会場の空気を感じる
五感を研ぎ澄ます

そこに戦うべきコースと
そこに戦うべきライバルと
そこに戦うべき弱い自分と

よくここまできたと思う
でもまだいけると思う
自分の限界はもっと先だと思う

スタート1時間前からアップを始める
心拍の反応はいい
前夜にしっかりと睡眠もとれたので身体のダルさもない
前日の試走もたっぷりと時間をかけておこなった
何も問題はない
準備は万端
あとは走るだけだ


場所:石川県白山瀬女高原スキー場
日時:2008/10/19
天候:晴れ
周回:7
順位:-1lap24位

バイク     08 GARY FISHER SUPER FRY 19"
ホイール   08 MAVIC CROSS MAX 29er
サドル     SANMARCO PHOBOS
タイヤ     BONTRAGER Jones ACX 29/2.2 Tubeless ready F/R 1.75bar 
ペダル    crankbrothers eggbeater SL shrot spindle


この大会の三週間前にトレイルライド中に転倒した
それも受身も取れないほどの転び方だった
顎をステムに強打してそのまま病院へ・・・
その後、転倒の恐怖心からMTBに乗るのが怖くなった
その翌週 あえて怪我をした場所でもう一度走った
全然走れなかった 笑ってしまうほどに
その次週の富士見高原での3Hのエンデーロ
やはり全く走れなかった バイクと体がリンクしない
そんな状態でこの大会を迎えた
果たして瀬女の下りをまともに走れるだろうか? 不安だった

前日の試走ではしつこい程に下りパートを反復して練習した
不安を消すには 感覚を取り戻すしかない
タイヤはジョーンズを選択
いつもの自分なら迷わずパイソンをチョイスしていただろう
でも今回は少し守りに入った 今の自分にはこれが正解だろうと・・・
でもこの選択は気持ちに余裕を生んだ
そして下りへの怖さはいつの間にか消えていた
これで正解だった

召集が始まる 
今年はいくらポイントを重ねても何故かいつまでたってもスタートは後方
もうそんなことにも慣れてしまった
何列目だろうと関係ない 最高のスタートを切ればいい
八幡浜でのメカトラ 全日本での不甲斐ない走り
その悔しさの全てをぶつけてやればいい

スタートを切り舗装路を駆け上がる
最初の長い上り 30位前後で頂上へ
1周目は焦っても前には出れない 一列棒状で下っていく
集団がばらけるまではとにかく後方のライダーに抜かれないように気を配り
前に隙間があればすかさず前輪をねじ込む
ST奥のパイプ下りも渋滞で乗って行けず強制的に押しが入る
その先の舗装路でもなかなか前のライダーを抜けない

レースは7周
もちろん完走はしたいが だからといって前半は抑えて・・・などとは言っていられない
僕等のレベルでは残るか切られるか いつもサバイバルなのだ
とにかく前へ前へバイクを走らせる
2周目3周目あたりから25~26位くらいの順位をキープ
ストラーダの彼カリスマ店長と絡みながら周回を重ねる
この辺り(4~5周目)が一番きつかったが同じマスター年代の彼等に負けるわけにはいかない
レースの感覚が戻ってきた 
それにしてもミカミさんの走りはスムーズだ
3周目?だったか最初の上りの頂上で前に出られた
しっかりと後方でそのリズムを盗む
速い・・・だけど付いていけないほどではない
わざと少し離れて走った 抜き返すタイミングを計りながら
この頃は完全に恐怖心は消えていた
バイクは僕の体の一部となり手足のように操ることが出来た
コース最高地点からの下りパートも パイプの下りも バンガローへの下りも
路面の凹凸に体が勝手に反応した
点で 線で バイクを走らせる やっと思い出せた

トモタカさんとのバトル
向こうは僕のことなど眼中にないかもしれないが僕にとっては超えなければならない壁だ
抜かれてもあっさりと諦めるわけにはいかない
そっちがもがくならこっちももがく その先のことなど関係ない
淡々と走ればいいのに 勝手に体が動く インターバルがかかる
だけど負けるわけにはいかない ただそれだけだ
抜きつ抜かれつ周回を重ねる

5周目のフィードでそろそろタイムアウトかもという声を聞き
朦朧とする意識の中 再度ペースを上げるべくペダルに力を込める
STの区間やちょっとした上り返しなどは29erの走破力の高さを最大限に生かし
スピードを乗せて行く このバイクは最高に良く走る
疲労で全身の筋肉が悲鳴を上げているけど ここで脚を緩めるわけにはいかない
負けたくない 自分自身に



このレースの前 散々ポジションについて考えた
多くの仲間から多くの意見を聞き とにかく色々と試した
それは周りから見れば迷っていると見えたかもしれない
でも僕は不安など何もなかった
ただ 速く走るためにどうしたらよいのか それしか頭になかったから
レースが終った今でさえまだ色々と考えている
僕にとってそれは物凄く楽しいことだし当然のことだから
考えることを止めたらそれで進化は止まる



5周目のバンガローへの下りを難なくこなしその先のSTへ
前方にスワコのコバヤシさんを視界に捉えた
これで終わりだと思い必死に追いつき先行する
ガチャガチャのダンシングで脚きりテントまで
って思ったらあっさりと6周目に突入・・・
もう一度スイッチを入れ直し前を追う
今度こそ最終ラップだなと覚悟を決めて

集中していた この一体感
スタート直後からみんなの応援もよく聞こえた
この瞬間 この時のために僕は生きている そんなふうにさえ思えるほどの高揚感
このままずっと走り続けていたい 止まりたくない
疲労感は消え ただ風を切り バイクが走って行く
もっと速く もっと強く

ミカミさんの上手さ 
トモタカさんの気迫溢れる走り
コバヤシさんの落ち着いたレース運び
遠くに見えるゴウダさんのパワフルなスピード
僕に足りないもの 目で見て体で感じて学ぶ
レースでのスピード レース運び 経験
僕はまだまだ速くなれる そう思えた
ゴウダさんはレース前に必ず僕にこう言う
「絶対に完走しようね」
それは僕に言ってるようでたぶん自分自身に言い聞かせているのだろう
強く思う事 勇気 気迫

出来るならあと1周 ゴールまで辿り着きたい
そう思い最後のバンガロー裏の平坦な芝生の上をダンシングで駆け抜ける
だけど無情にも「TIME OUT」のプレートを見てコース外でレースを終えた

今年は一度もゴールすることが出来なかったけど
でも走り終えたあと何となく笑顔になれた
また来年も走りたい そう思った




僕はまだ走り続ける
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by kaazzu937 | 2008-10-23 22:08 | ◆Race Report